経営者に顧客と向き合うチャンスを提供するマーケティングリサーチ

  「どうして君は他人の報告を信じるばかりで自分の目で観察したり見たりしなかったのですか? ・・・ ガリレオ・ガリレイ」、という言葉があるそうですが、マーケティングリサーチの役割でもう一つ忘れてならないことがあります。通常の消費者調査のデータ共有でも生活者行動の事実に触れられることから「見える化」の立役者になっているマーケティングリサーチですが、同時に「顧客との直接的な接点を提供する」という副次的な側面を持っていることです。これによって、最終顧客(End user)との接点が非常に限られた、経営層や社内の関係者に顧客と直接接する機会を提供する事が出来るのです。例えば、会場調査の現場でインタビューの状況を近くで観察したり、定性調査(グループインタビューやデプスインタビュー)の現場に足を踏み入れることで直接(実際には間接的ですが)、顧客の意見に耳を傾けたり意識や行動レベルに触れる事が出来ます。この経験をした経営者は確実に現場サイドの意識に近寄り、市場性を反映した地に足のついた経営判断と決断をより現実的に行うことが出来るようになるのです。また、マーケティングや営業の担当者がいくら会議の席で説明しても伝えにくいニュアンスがよく理解されるようになります。但し、経営層、或いは担当者達の考えていた事と違う結果が目の前で展開された時には、多くのケースで、「この生活者達は考え方が歪んでいる、一人変なオピニオンリーダーが居て皆の意識をかく乱している、こんな調査は信用できない」等の発言を聞く事がありますが、その場合に私は必ず、「この方々も我々の製品の対象となる大切なお客様に違いないのですよ!」と言ってきました。そして、上記のような発言をする関係者も、冷静になった時に自分自身で見聞きしたことを思い出し、後の判断に影響・反映されている事が多かったと記憶しています。

 

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