店頭では、短時間で商品特徴を刷り込ませる

 さて、“決め打ち”で買っていく商品を買いに来たからといって、入店の際に、購買者は必ずしもお目当ての売場だけを見てみようと思っているわけではないのです。店に入れば、売場に行き着くまでに、様々な売場に接する機会が生じるのです。そこで、この段階でいかに商品や売場に興味を引く仕組みを作るかが重要になってきます。その際に必要なのが店頭ツールです。

 例えば、ある商品を店頭で検討する時間を計ってみると、数10秒かけて検討するのは、興味を持った商品くらいです。興味のないものは数秒で終わってしまいます。従って、この数秒でいかに消費者の心を引き止めるかが大事になってきます。

 また、エンド陳列での検討時間も、平均10数秒程度なのです。そうなってくると、店頭では、短時間で消費者に商品理解をさせるサイン型POPか、商品の説明をじっくりと読んで理解してもらうコミュニケーション型POPを使い分けることが重要となってきます。

 例えば、デジタルサイネージの1種である“TVモニター”は、サイン型広告の顕著なものといえます。ただし、モニターといっても、音が出るケースと出ないケースでは、その媒体としての効果に大きな違いが出てきます。

 (※エンド陳列: コンビニやスーパーマーケットの店内にある陳列棚の両端のことをいい、お客様の目に止まりやすいことから様々な販促プログラムが実施されるスペース)

 コミュニケーション型POPは、購買者が能動的に情報収集としようとしている状態では良いのですが、店頭での消費者の心理の大部分は受動的な状態であることが多いものです。そうなると、どんなコミュニケーション型のPOPをたくさん設置しても、興味を持つ前に検討が終わってしまうケースが多くなってしまいます。商品説明をするデジタルサイネージ等に効果がないのは、受動的心理状況の消費者に無理やり見せようとするからなのです。

 もうひとつの重要なポイントは、短時間で消費者に商品の特徴を刷り込ませることが出来るかどうかということです。ある商品の発売時期に、(1)テキスト中心に商品の特徴を語ったPOPと、(2)イラストや写真を使い言葉を少なめにしてその商品の特徴を(イメージさせて)見せた POPを使い、同じ商品で試してみました。これらを検討した人のうち何割が買っていったかという結果では、前者(1)の場合、検討者の15%が購買、後者 (2)は35%が購買に至りました。これを売上げに直すと、だいたい2倍になりました。また、それらの検討時間でも、前者の場合、買った人の平均検討時間は約40秒、そして、後者の場合は21秒という結果になりました。つまり、どんなに良い商品やサービスでも、購買者がわかりやすいようにしないと、彼らにスルーされてしまうということです。CMが少なくなってきている昨今は、なおさらそういう結果になってくるのです。

 購買者の検討時間は、全体的にみて短くなる傾向にあります。だからこそ、直感的に感じ取れる売場が重要なのです。そのためにも、購買者に商品特徴を端的にイメージ(想起)させるツールやパッケージが必要となってきます。

 

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