データベースマーケティングが持つ2つの意味

 読者の皆さんは、自社製品について以下の指標や数値を意識的に捉えたことがありますか。「当たり前ではないか、それがなくしてどう戦略を立てるの?」、そう思われた方はこの後をお読みいただく必要はないかもしれません。「いや、そんな数値があればこの先を占うことができるかもしれないけど、どうやってそれらの情報を手に入れたらいいのかわからない」、或いは、「そんなことを考えたこともなかった」と思われた方は、ぜひこのまま最後までご通読ください。

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 “データベースマーケティング”には、顧客データをデータベース内に保管してダイレクトに販売につなげるCRM戦略の実行手段を意味する場合と、マーケティング活動に必要な情報をデータベース化して今後の戦略策定の礎にする考え方の二通りあります。現在はインターネットという万能のツールを得て、Eコマースが当たり前の時代になったため、前者を意味することが多くなってきていますが、前述の荒川先生が言われる、「何を、どのように理解し、どのように行動するか」の理念を持って、マーケティング戦略上必要な基本指標を明確に定義し活用できるかどうかが効率的経営を支える要諦だと考えます。

 本稿では、“データベースマーケティング”を広義にとらえ、自社の商品やサービスを成功させるためのメカニズムを明らかにする基本指標について話を進めていきたいと思います。上記に掲げた基本指標は、皆さんが定期的に健康診断を受け健康状態やメタボの判断を測定する際に必要な、年齢、身長や体重、血圧、肝機能、コレステロール値などの閾値(いきち)と同じようなものです。要するに、“データベースマーケティング”とは、自社の商品やサービスが成長過程にあるのか、既に瀕死の状態に近いのかなどを多角度からチェックし、どのような状態のときに何をすべきかを確認できる、そして、これらの指標を集約管理することの重要性を示す言葉でもあるのです。

 大型汎用機の時代が終わり、PCが膨大なデータ処理能力を供えている時代です。その気になれば、日々のビジネスで収集しうる情報をデータベースとして保管し、取るべき最適な経営手段をデスク上で取り扱うことができるのです。また、必要となる基本指標の多くはインターネット上で簡単に手に入れることもできます。まずは皆さんのビジネスを支えるデータベースの構築にチャレンジをしてみてください。手に入れることが難しい指標は、インターネットリサーチなどを利用して適切、かつ効率的に収集すればよいのです。


 

(2)レコメンド:EC(Eコマース)サイト利用者の、購買履歴と関連性のある商品情報を提供して更なる購買を誘う手法。“この商品をお買いになった方は、こういった商品もお買いになっています”といったメッセージを表示する

(3)説明変数:統計学等で使用される用語で、物事の原因とも捉えられますが、ある結果を予測/説明する要因=変数のこと。例えば、「新商品の成功の有無=結果」を判定するために、(1)価格、(2)味、(3)パッケージ、(4)ブランド名等を説明変数として解析する

(4)多変量解析:複数の結果変数からなる多変量データを統計的に分析する手法で、主成分分析、因子分析、クラスター分析などがある

 

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