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グループ・インタビューやデプス・インタビューにテレビ電話を使うことによるベネフィット

 では、グルインやデプスをテレビ電話を使って行うことによって、どのようなベネフィットが生まれるのでしょうか?これまで実施されてきた従来型のグルイン・デプスとの大きな違いは以下の3つです。

 この3つの違いは、リサーチにどのような変化をもたらすのでしょうか。

 

対象者が自宅にいることによるベネフィット

 
 「事件はインタビュールームで起きてるんじゃない。家庭内で起きてるんだ!」どこかで聞いたような台詞ですが、これはグルインやデプスにもあてはまります。グルインやデプスでリサーチされる多くの商材は、食品・日用品・家電製品等の家庭内で使用されるものです。であれば、わざわざインタビュー専用ルームに対象者を呼んでインタビューするよりも家庭内でインタビューする方が、リアルな声が得られるのではないでしょうか。

 例えば、食器用洗剤のニーズを探るための調査で「普段の食器洗いでどんなことがお困りですか?」とインタビュールームで聞いても、対象者は、自分はどんなことが困っていたのかな・・・と普段あまり意識していないようなことを無理やり頭から引っ張りだしてくるので、通り一辺倒なニーズ発言しか得られません。しかしながら、自宅で「これから食器洗いをしてください。そして、そのときに考えたり、感じたりしたことを後でお聞かせください」とお願いすると、実にたくさんの、生々しいニーズ発言が得られます。

  また、テスト品を自宅で使用してもらい、その評価を得る、いわゆるホームユーステストというリサーチにおいてもテレビ電話インタビューならではのリサーチが可能です。例えば、「現在開発中のシャンプーのテスト品を使った直後の使用感についての定性情報を得る」といったリサーチは、インタビュールームでシャンプーしてもらうわけにはいかないので、従来のグルインやデプスではほとんど実施が不可能なリサーチ課題でした。ところがインタビュー開始前に自宅でシャンプーを利用してもらい、その後にテレビ電話のインタビューに臨んでもらうことは簡単です。このようなリサーチも対象者が自宅にいるからこそだと思います。

  家族全員が使用する商品、購入者と利用者が違う商品に関するリサーチにおいてもテレビ電話インタビューは威力を発揮します。家族全員や購入者と利用者の両者にインタビュー専用ルームに来てもらいインタビューすることは、参加率が極端に落ちるので簡単ではなく、従来のグルイン・デプスではこれまではほとんど実施されていないのが実情です。しかしながら、テレビ電話を使い、自宅でのインタビューをすると、このような問題が一気に解決されます。

 

企業担当者がオフィスでインタビューをモニタリングできるベネフィット

 
 いうまでもありませんが、企業担当者はグルイン・デプスを観察(モニタリング)するためにインタビュー専用ルームにわざわざ出向く必要がありません。これは時間と交通費の大きな削減となります。特に地方でのインタビューを予定している際には大きな威力を発揮します。現在、グルイン・デプスのインタビュー専用ルームは首都圏以外にはほとんどないのが現状です。よって、地方でインタビューを実施しようとすると、会場設置や大人数移動などで、かなりの大掛かりなコストと時間がかかるプロジェクトになってしまうので、あきらめてしまうケースが多いのが実情です。テレビ電話を活用すると、たとえばオフィスにいながら、午前中に福岡の対象者へインタビュー、午後に大阪、夜に札幌の対象者へのインタビューといったことが、あたりまえのように実施できます。

 また社内でインタビューをモニタリングすることが可能になると、インタビューのモニタリング参加率が格段にアップします。例えば多忙な経営層はインタビュー専用ルームに行って、グルインやデプスを見て自社のお客様の声を聞くといった機会は現在殆どないことかと思います。しかしながら、会社の会議室でお客様の声を聞くことができるテレビ電話インタビューであれば、そのような機会も増えるのではないでしょうか。この連載の第1回で経営者が顧客と向き合うことの重要性について述べましたが、テレビ電話インタビューはまさに経営者が顧客と触れ合う機会を広げるツールといえましょう。

 

インターネットを活用するするベネフィット

 
 テレビ電話を使うとインタビュー専用ルームの空きスケジュールに左右されることなくインタビューが実施できます。また従来は「知り合いの知り合い」といった人の繋がりから対象者条件(例えば、○○ブランドを使用している20代の女性といったように通常リサーチ課題に応じてインタビュー対象者を絞り込みます)に会う人を探す機縁法によって、インタビュー対象者を探していたので、リクルーティング(インタビューの対象者を確保すること)に非常に時間がかかっていましたが、テレビ電話インタビューでは、インターネットによってリクルーティングを行うので、対象者確保の期間が従来式より大幅に短縮します。ゆえに従来型のグルイン・デプスよりもスピーディーにリサーチが実施できるというベネフィットも生まれました。またインタビュー専用ルームの利用料や交通費がかからない、対象者の拘束時間が短くインタビュー謝礼が従来よりも少なくても大丈夫といった理由で、従来型のグルイン・デプスよりもテレビ電話を使ったグルイン・デプスにかかる費用は少なくてすみます。さらにはリクルートソースとして全国大規模インターネット調査パネルを利用することにより日本全国どの地域の居住者も対象者となり得ます。このため、希少サンプルをリクルートしやすくなり、かつ参加者は時間の拘束を受けにくく従来型よりも参加率がアップするので、テレビ電話インタビューにはレア・ターゲットのリクルーティングに適しているというベネフィットもあります。

 


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